8/28,29に開催されたPyCon JP 2020へ参加してきました。とても良い二日間になりました。
COVID19の影響もあり今回はオンラインカンファレンスになりましたが、オンラインならではの良さや、課題感も感じました。
良かったこと
オンラインだったから良かったという点は色々あります
この状況だからこそ聴けたキーノート
まず地域に縛られないスピーカーが参加できる点です。Day2キーノートのリッチさんがその例で、本来だとアメリカから日本へいかなければいけないわけですが、今回はそれを行う必要がないです。 キーノートのQ&Aではアメリカは深夜なので寝る前まで質問答えるよというのが、別の地域で別の時間軸なんだなと改めて感じました。
リッチさんのキーノートは、どなたにも一度見ていただきたいものです。こういう世の中になってしまったことで気が付くことと、テック系の我々は何ができるのかを考えるきっかけになります。自分もシビックテック方面に関わったときにも感じたことでした。
COVID19の影響はまだ半年過ぎたぐらい状況にもかかわらず一変している世界が異常とみる(戦うべき)のか、新しい価値観と見るべきなのか(慣れるべきなのか)、考え方はそれぞれかも知れないし、どちらでもあり得るわけです。
見てきたセッション
セッションもいい意味でレベル高く感じました。このあたりはレビューの取り組みが素晴らしかったと思います。レビューシステムもこのイベントのために作られていたようで。
それはDay1のnikkieさんさんのセッションで様子が見れると思います。
実は外部レビュアーで参加していましたが、いつ作ってるんあろうと思うぐらい作りこまれてまして、モチベーションの高さがあってこそだなと感じました。
自分がみたセッションはこちらです。
- Day1
- PyCon JP 2020 - 基調講演:芝世弐氏
- PyCon JP 2020 - unittest.mockを使って単体テストを書こう 〜より効率的で安定したテストに〜
- PyCon JP 2020 - Python 3.9 時代の型安全な Python の極め方
- PyCon JP 2020 - 招待講演:ある個人開発 OSS の歩み:5 歳になった Janome のこれまでと,これから
- PyCon JP 2020 - 量子コンピュータと現行コンピュータ、解法や解の違いは?~ナップサック問題を考える~
- Day2
- PyCon JP 2020 - Keynote: Mr. Rich Jones
- PyCon JP 2020 - 招待講演:Metaclass?Descriptor?完全に理解した()あなたに
- PyCon JP 2020 - ひとりで作る画像検索システム
- PyCon JP 2020 - BLEでロボットトイを制御しよう
- PyCon JP 2020 - 詳解デコレータ 実用的なデコレータを理解しよう
- PyCon JP 2020 - インメモリー ストリーム活用術
テストの話と型の話は両方とも同時間だったので、結局行ったり来たりしました。
チュートリアルで 型ヒント(アノテーション)とテストを扱うので、考えに間違いがないか気になって、セッション二つを同時に見ようとした結果 #pyconjp #pyconjp_2 #pyconjp_3 pic.twitter.com/hHgKr83Rq2
— Hiroshi Sano (@hrs_sano645) August 28, 2020
発表自体は、自分が見たものはどれもよくついていかないものもあって、それはそれで現状がわかって良い体験でした。ちゃんと知識あって聞けば良い情報だろうなとも感じます。
とくに良かったのはOSS個人開発の話。折れない個人OSS開発の続けかたで、「心のバックログに入れる」「モチベは忘れたころに振ってくる」という話が良かったです。感情かき乱されてしまう話は、(同じ規模の経験はないのですが)似たような感情をもったことがあるので共感しました。
心のバックログ(名言だ) #pyconjp_1
— Hiroshi Sano (@hrs_sano645) August 28, 2020
発表自体、発表者がオンライン登壇に慣れてきていて、ツールも使いこなして来ているようにも思います。発表の仕方もちょっと違う物があったりしておもしろかった(最後に自己紹介をされたえう゛ぁんさんは考えられてるなーって思った)
課題を感じた部分
今回のカンファレンスはオフラインと近いような構成で、盛りだくさんなイベントになりました。
それはそれでとても良かったのですが、逆に疲れを感じました。その場でいなくてもよいので管理すればよいのですが、基本的に現地で人の話を聞くのではなくPCに張り付いてみる必要があります。これが思った以上に疲れてしまう。
なので、セッションを聞くときはテレビで見るとか、スマホでみるとか、常にデスクに張り付かないような工夫が必要だったなと思いました。28日の夕飯は部屋では食べずに自炊したりしてましたし。
#pyconjp の中で食べるステーキサンドです。ご査収ください。 pic.twitter.com/O9rzv14zsv
— Hiroshi Sano (@hrs_sano645) August 28, 2020
オフラインだと現地の雰囲気が味わえるけど、オンラインだと悪く言えばただの情報量が膨大になります。余白を作りづらくて、それが人の生活に依存してしまう。家族がいれば集中してみることは難しい。そうでもない方も集中しすぎて逆に疲れてしまいます。
人とのコミュニケーションの仕方が大きく変わる中のオンラインイベント
PyCon mini Shizuokaに関わった経験者でもあるので最近はよく考えますが、PyCon jp 2020でものコミュニケーションのやり方の難しさを感じました。
少し前だったらTwitterでまかなえたものかもしれませんが、今やってる人そんなにいないのではと感じます。。別のコミュニティ、ネットワークも考えるべきなのかもしれない(カンファレンス向けのSNSとか?変わらないかもしれないけど)
その点で、広島コミュニティが送るPyCon mini Hiroshimaは開催前からSlackでのコミュニケーション(アイスブレイク)をしていくのはおもしろい取り組みだと思います。こちらも取り入れたくなる👀
PyCon mini Hiroshima 2020 【オンライン】 - connpass
オンラインパーティでスタッフさんと話をしましたが、まだ気軽なコミュニケーションが取りづらい、Zoomのブレイクアウトルームもランダムでどなたと話せるかがわからないのはおもしろいですが、結構しどろもどろしやすいです。
オンラインだとふらっと立ち寄る感じがない印象ですその印象=正しいといっていいかも答えがないので、これも模索かなと。オンラインでその感覚を再現できるか、別の何かが必要なのかは答えはありませんが。
まとめ
雑感レベルな内容でした。
テックカンファレンスの新しい作り方は今後模索続けるでしょう。個人的には、COVID19の影響は年を越して続くだろうと思うので、この状況から見つかる課題や楽しさを体験するほうがいいと思います。
またオフラインで開催できたら話をたくさんしたいものです。次はチュートリアルの話を書こうと思います。
運営、スピーカー、関係者皆様本当にお疲れさまでした。また来年もPyCon JPでお会いしましょう👍
PyCon mini Hiroshimaに触発されてしまったので、そろそろPyCon mini Shizuokaも動きださないと、ですね🤔