祖母がペースメーカーを入れることになった話

今年は色々と耐えることが多かった1年でしたが、11月ほど試練を感じたのは久々だったかな。

実家には今年で95歳になる祖母がおります。この歳で腰は曲がってしまってますが、歩いたり、お風呂も一人で入る、食事も普通に取れて(特に刺し身とお寿司と最近はハンバーガーとピザが好き)畑仕事をするスーパーウーマンなおばあちゃんでありますが、11月に緊急に心臓ペースメーカーを埋め込む事になりまして、事の巻末を経験談として残しておこうかと。

あとまあまあエモい話です。年末なのでお許し下さい。

(退院祝いより遅くなりましたが、11月の金沢旅で買ってきた のどぐろのお寿司 は大変気に入ってくれたようで完食した後に、再度ネットで注文しましたw)

事の発端

夏場を過ぎた頃ですが、夏場の疲れもあったのか祖母の食事量が徐々に落ちているような気がしていました。食欲がない以外はそんなに問題無さそうでしたので、一時的かなと思ってたものです。この時はその先にてんやわんやするようなことになるとは思わずにいつものとおりに過ごしてました。

10月終わりには食事量は半分も行かない時があり、流石に心配になってきたので、大体毎月薬をもらうときにかかりつけ医の先生に相談することにしました。今年(いや数年前でしたっけ?)から後期高齢者は薬をもらう時にはかかりつけ医に診てもらう必要があるようです。

ただこの辺のタイミングが、今思えば実に良かったと感じています。まさに九死に一生の話です。

長い1週間

病院に行こうか家族で相談してたときはまだ薬もあったこともあり、また次の機会でもいいじゃないかという話もありました。祖母も普段はあまり外出したがらないので調子を待ってからという時もありましたが、このときは自分の身を考えてすぐに行く事を決めていたようです。

出かける時に脚がかなりむくんでいることに母が気が付きまして、その2ヶ月ほど前に検診に行った際には何もなかったので、ここでもだいぶおかしい事に気がつけたのが良かったと思います。(よく考えたら心臓系だと深刻な状況ですね)

以降は診察を受けてから割りとスピーディな展開で1週間ほどです。

  • 診察を受けた時点ですぐに精密検査が必要な病院に移動。心臓機能が落ちているからと大事を取ってのこと。
  • 移動した病院にて検査を受けた時点で、脈拍が30以下で数日したら止まってしまうようなレベルだったらしい
  • その日に緊急用のペースメーカーを装着する手術を行う
  • 数日後に様子を見て埋込み式のペースメーカーの手術を行う
  • 退院

緊急用のペースメーカーとは体外式ペースメーカーです。体内にリード線を入れて体の外にペースメーカーの機器を置くタイプです。埋込み式より直ぐに設置できるので緊急用にも使われるそうです。

自体が重大だということがわかって大体1週間ぐらいの話でしたが、目が回るような慌てようであった上に退院するまでは時間を長く感じる日々だったと思います。

祖母が入院することは実はほとんど無くて、しても1週間も無く退院していたものです。なので今回も期間としては変わりはなかったはずですが、命に関わる話となるとだいぶ気の持ち方が違ってました。正直家族全員心身共にしんどかった。

家族全員はもとより親戚皆さんも行ける日にはよく御見舞に来てくださいまして、結構暇している祖母の話し相手になってました。久々に通して会える日々だったので、祖母も親戚皆さんもそれはそれで良かったのかもしれません。手術の際にも来てくださったようで、やっぱり家族は集まると良いものですね。

正式に埋め込み式ペースメーカーの手術が終わった後はペースメーカーを取り付けたことについての生活のレクチャーを受けつつ、リハビリして体を動かして退院となりました。

なお、ペースメーカー=障害者となるもので、申請をすれば障害者手帳を頂けるのですが、地域によっては1年ほどは1級の認定, その後は4級に落ちるのが最近の事情らしく、あまり申請するメリットがないと聞いてます。後期高齢者の場合は介護認定を受けたほうがサービスを受けやすくて、祖母も来年には受けても良いのではないかと話にはなりました(でしたが、現在はかなり元気でもあるので様子見を通しそう)

(地元ではありませんが参考です)ペースメーカーや人工関節等について障害者手帳認定基準が変わっています|川西市

現在は

退院後から2017年終わる今ですが、体調は徐々と言うよりは思った以上のペースで良くなっています。

その間に、父が心配したのか畳に布団を敷く寝床から電動ベッド(介護向けではなくて一般向けでそれなりのもの)を購入しまして、それも気に入って使ってくれているようです。

徐々にリハビリしながら体を動かすように言われていたので、暖かいときは外に出て外に出れない時も自発的に縁側を歩くことを何度かしていました。先生にもそうするように言われましたが、もともと早く外に出たかったのもあります。忠実にちゃんとリハビリが出来たことはバイタリティがあってこそですね。

努力もあってか数週間立った頃には普通に歩けるようにもなり、今では天気が良い日は大体外で野良仕事をするまでになりました。正直そこまで行けるとは思ってなかったので、だいぶ日常に戻ってきています。

脚がむくんでしまったり、実は心臓周りも水が溜まってしまって多分抜けきれないだろうと言われていましたが、脚については1ヶ月もしない間に元通りになりました。

お風呂については流石に面倒を見ようとの話になって、入る日には母がサポートして入るように決めました。お風呂場での事故はよくあることなので、なるべく見れるように配慮していくことになりましたが、母が毎回てんやわんやして長くやれるような気がしていないので、お風呂サポートは今後の課題ですね。

先のことより

(祖母が庭で椅子に座ってる横で取った写真。家の柿の木)

毎年思ってますが、流石に95歳となっているのでこの先は考えてしまうことがあります。今回の件でも長い1週間の間に何があってもおかしくないだろうと思ってました。かっこよく言うと覚悟していた面もありますが、まあ嘘です。やっぱり寂しいものですし嫌なものです。

今年も終わる中で体力も食欲も更に回復していって、最近ではあまり好きではなかったという牛肉ですら食べたくなるぐらい元気になっています。かかりつけ医や今回の担当医の方には後5年は余裕ですよと言われてしまってるので、東京五輪もちゃんと見れると良いですね。と言うか今の時点だと余裕ではないかとw 楽天的に思えるほどです。

まだまだ元気であってほしいと願わざる得ません。そもそもの話ですが祖母は別に心臓に問題なければいつもどおりに生活していたでしょうし、まだまだ元気に毎日やりたいことをやる我が道を進む方です。物忘れぐらいでほとんどボケもせず、ご飯を美味しく食べて、たくさんいる兄弟でもある親戚と電話でおしゃべりをして、日課の野良仕事をこなしています。

そんな姿を見ていると、1/3しか生きていない若造がしょぼいことを思うより、今を楽しくやってる様子が見れることが良いと思えれれば良いですかね。

備考:最近の心臓ペースメーカー

ペースメーカー埋め込みって実際にどんなものかわかりませんでしたが、最新機器はMRIまで利用できる(条件付きでどういう条件下はわかりません)ものがあるようで、祖母も条件付きMRI対応のものでした。条件付きとはMRIを受けれる箇所が限定されることを指すそうです。(他にも条件があるのでその都度病院との相談になりますね)

ペースメーカとは・MRIとは|患者様専用ページ|日本ライフライン 条件付きMRI対応ペースメーカサイト

普段の生活では、IH炊飯ジャーが動いていたり、電子レンジが動いているような台所は気をつける必要があります。後体内にあるとは言え精密機器で金物なので激しく体を動かしたりぶつけたりすると

それと高周波設備には近づけないもので、実家の近くに割と大きい製紙工場があるのですが、極端に設備に近づかない限りは問題無いと思われます。(設備によっては大型の変電設備があるのでその辺には近づいては行けないとのこと)

1.心臓の役割|ペースメーカー治療 | 患者様・ご家族の方 | 日本ライフライン株式会社

ちなみに、コードレスな固定電話やスマホあたりもよほど装置に近づけない限りは全く問題なく使えます。電話はよく祖母が親戚としているので使っていますが特に何も言われる話もないので(一応近づけない事に気をつけるぐらい)で安心して利用できます。

あと電気こたつをやめることしました。やめた理由は父が適当にやめる話をしてたのですが、ペースメーカーの禁則事項に一応気をつけるべき項目に入っているので、手近で操作しやすいもので高電流を使うようなものは気に留めておく必要はあるようです。

幸い家では特に気をつける箇所や設備には祖母自身が行くようなことは無いので、いつもどおりの生活を送れば良いことになってます。

3.使用上の注意|ペースメーカー治療 | 患者様・ご家族の方 | 日本ライフライン株式会社

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