HTC U11をメインマシン代わりに使えるか試してみた話


事の発端

研究室に出勤中にMacbook Pro(MBP)を忘れるという珍事を起こしまして。その日をどうやってやりくりしようか考えていたのですが、手に持っていたスマホでなんとかしたという話です。

利用したスマホはHTC U11 です。(最近になって価格改定が入ってちょっとお得ですね)

HTC U11 SIMフリーモデル 【ソーラーレッド】

このスマホは以下の特徴があります。

  • iPhone 8 Plus並の大きさ
  • CPU: Qualcomm® snapdragon™ 835, 64ビット8コア, 最大2.45 Ghz
  • メモリ(RAM): 4GB
  • USB-C端子搭載(PD対応かは定かではないです)
  • USBホスト機能があって、USBなキーボードとマウスも使える
  • (Android8で)chromecastに画面のキャストが可能

MBPを忘れてどうしようか考えていたときに、手に持っていたスマホがアレばメインマシンとまでは行かずとも作業できるのでは?と思いました。というのも、snapdragon 835はWindowsマシンとして製品があるぐらいのスペックがあります。

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そんなことを思いついてしまったので、じゃあどうやって1日やりくりするかなを考えながら研究室へ向かっていました。

ここからは、どうやってやりくりしたかと雑感でも載せようと思います。やってみた結果は十分作業できるレベルで、それなりのスペックのAndroidタブレットがアレばMBPいらないのではと考えてしまってます。

ゼミ講義でのプレゼンはChromecast+画面キャスト

今のゼミでPythonの基礎をみんなでやろうという実習ベースの講義を何回かやってみています。基本的には学生さんがもくもく作業をするのですが、解説を用意したスライドやKindleで購入していた参考書を見せれる必要もあります。

それをスマホでやるならと、 Chromecast + Androidの画面のキャスト(またはGoogleスライドアプリでのキャスト) を使ってみました。研究室には初代のChromecastをプロジェクターにつないでおりまして、更に研究室用にG Suite for Eduも利用できる状態で、Googleのインフラが快適に利用できます。

Chromecast - 第2世代 - Google ストア

画面のキャスト機能は、HTCなら 設定アプリ> HTC Connectから利用できます。HTC Connectアプリを起動した後に接続できる端末があれば自動的にリストアップしてくれます。

HTC Connect - アプリケーション - サポートセクション | HTC 日本

HTC U11での画面キャストは思った以上に快適でした。snapdragon 835の性能が効いているようで、遅延は1秒以内ではありましたが、特に画面が崩れる様子もありません。

ちなみにスライドの編集の様子はこんな感じ。マウスが使えれれば操作も楽ですね。

DSC_0022.JPG

書類作業もアプリで快適に

よくあるExcelベースな書類も、AndroidのExcelアプリを使えば編集も可能です。

Microsoft Excel - Google Play のアプリ

また印刷したくなってもAndroidに搭載されている印刷サービス + 各プリンタのドライバを入れることで問題なく印刷可能です。もし難しい場合はPDF化した上で別のマシンで印刷することも可能です。クラウドストレージやLAN内にあるNASなどで連携すれば、面倒を感じることもありませんでした。

端末から印刷する - Android ヘルプ

NASのファイルを見るときは、Fire Expoler Proという有償ライセンス必須のアプリを使っています。SMBプロトコルなら全く問題なく接続、閲覧可能です。

FX File Explorer - Google Play のアプリ

FX File Explorer (Plus License Key) - Google Play のアプリ

ターミナル操作は Termuxが おすすめ

DSC_0020.JPG

サーバーのコンソール操作をしたいときは、今まではJuiceSSHというsshクライアントを利用していましたが、Unix端末として利用できるTermuxを導入して利用しています。root端末でなくてもLinuxコマンドの導入や利用ができるスグレモノで、Pythonやnodejsも動いてしまいます(一部不具合などもあるようですが)

Termux - Google Play のアプリ

Screenshot_20180628-164630.png

キーボードはGoogle日本語入力でも物理キーボードが扱えるのでそのまま利用可能。(設定で日本語配列にする必要などあります)もし物理キーボードがない場合でTabやCtrl, Shiftキーなど利用したい場合はHacker's Keyboard が便利です。

あと、出先でVPN接続したいときもアプリを入れておくなり設定をしておけば接続できます。L2TP-IPSecならアプリは必要ないですし、OpenVPNならアプリで設定しておけば接続できます。

OpenVPN for Android - Google Play のアプリ

周辺機器をどうするか

ここからは写真で写ってる周りの周辺機器をどうしたかの話です。

まずキーボードとマウスをどう接続したかというと、出先用に持ってきているAppleのUSB-CとVGAアダプタを使いました。これ一つでUSB-Cでの給電も可能でかなり便利です。(充電と給電と分けて使い分けることも出来ました。充電にするとスマホ全体の性能がガクッと落ちてしまうようです)PD対応か定かではないので検証はしてません。

ちなみにUSB端子が一つしか無いので、複数の機器をつなげようとするとUSBハブも必要です(適当なものが転がってたので使ってました)

USB-C VGA Multiportアダプタ - Apple(日本)

ACアダプタはAnkerのものを利用しました。これは研究室においてあったのでそのまま利用

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HTC U11(正確にはsnapdragon 835)はUSB-C端子から利用できるDP Alternate Modeに対応しているようで、AppleのVGAアダプタでも使えるか期待してたもののうまく認識してくれませんでした。USB-CとHDMIのアダプタもありましたがこちらも使えず。ただモニター自体は認識していたのでモニターとの相性がありそうです。

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最後に、Ethernetも使えるか見ましたがこちらも認識せず。Androidの場合は有線LANが接続できる場合って結構レアなので期待は出来ませんね。

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キーボードはBluetoothの物があれば快適かもしれません。最近見かけたこれが気になってきてしまった。

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まとめ

Androidのホーム画面は Nova Launcher を利用して横にしてもきれいにアイコンが並ぶようになってます。

DSC_0021.JPG

言及していませんでしたが、コミュニケーションツールはSlackやTrelloなどのクラウドなサービスを使っているので、その辺の苦労はありません。

朝からドジを踏んでどうしたものか焦ってましたが、HTC U11を使うことで普段と変わらず作業をすることが出来ました。snapdragon 835の性能はすこぶる良くて、タブレットなら、ミドルレンジのノートブックマシンと遜色ないのではと感じるぐらいでした。

周辺機器は今回はUSBに依存しましたがBluetoothのキーボードがアレば本当にノートブックがいらないのではと考えてしまってます。性能が必要ならVPN接続したサーバーでやればいいし。

ただディスプレイサイズはどうしても気になってしまって、普段の没入感は感じられませんでした。やはりスマホでの作業はあくまで緊急用だと思います。

ここ最近に感じつつありましたが、正直MBPが重いので軽量なマシンってないかと考えてました。ChromeOSが入ったタブレット(日本でまだ売ってないけど)やSurface Go(おま国価格が残念ですが)もUnix操作類もほぼ問題ないし、タブレットとしての使い勝手も良さそうです。ただ手頃なタブレットってもう絶滅しつつあるので、結局はiPadが第一候補になってしまいますね(汗)

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(後で調べてたら、iOSでもサンドボックス内でUnix環境が使えるようなアプリがあるそうです。→Terminal for iOS - iOSのサンドボックス環境で動作するターミナルアプリ | ソフトアンテナブログ → 現在はOpentermと呼ぶそうです louisdh/openterm: OpenTerm, a sandboxed command line interface for iOS)